まあ何となく今年も振り返ってみる。
2月17日 青山陽一、田中拡邦、鈴木茂 @下北沢CLUB Que
人呼んで(っていうか私が言ってただけだが)「痩身ギタリスト祭り」、正式イベント名は「歌うギタリスト達の宴」。アンコールの「はいからはくち」の殺傷力にその後何日も立てず。
2月26日 ジャック達、R・O・M・A @吉祥寺MANDA-LA2
2カ月ぶりのジャック達にもドキドキしたけど、対バンのR・O・M・Aで10代のころ大好きだった村松邦男さんに再会してドキドキ。あの甘いボーカルとギターの音色、以前のままだった。
3月3日 直枝政広、ブラウンノーズ、政風会 @青山月見ル君思フ
結成22年にして初めてナマで観る政風会。アシッドなギター×2の凄みにクラッとする。ブラウンノーズをバックにした直枝さんの弾けぶりも楽しかった!
3月10日 少年探偵団 1度きりの再結成 @代官山晴れたら空に豆まいて
ロック・レジェンド目の当たり。中津川とか天王寺とかBYGとか、そんなとこにいた人たちが目の前でナマで音出してるんだもん、信じられない。再結成「少年探偵団」のナンバーがポップでびっくり。
4月10日 pneuma hectopascal 他 @高円寺ペンギンハウス
ドラマー夏秋文尚さんが参加している「プネウマ・ヘクトパスカル」という変な名前のユニット。インストで基本インプロビゼーションで…と、私には敷居が高いかと思ったら、すごく楽しめた!夏秋さんのドラム、カッコよかった…。
4月28日 GURF MORLIX @LIVE CAFE 弁天
バックで夏秋さんが叩くので観に行ってみたテキサスのSSW、ガーフ・モーリックス。渋さの奥にガッツのある歌とギター、これこそアメリカの底力だなと思う。バックバンドもすごくよかった!
ニューベリーで観るジャック達のワンマンは、とにかく大切で、特別な時間。この日は、本編ラストの「水溜り画廊」「キャンセル」にすっかり魂を抜かれてフラフラ。なのに、そのあとまさか、再アンコールであんな「みみずく」があるなんて…。もう、バラバラになって、元に戻れず。
『ハンナと怪物達』のレコ発ワンマン。ゲストの面影ラッキーホールACKYさん、おもしろかったー。それにしてもこの西村バンドはひとりひとりの演奏が凄すぎて、いつもどこ見たらいいか悩む。
7月6日 栗コーダーカルテット @LIQUID ROOM ebisu
『笛社会』レコ発ツアーの東京篇。夏秋さんとイトケンさんという、これ以上ないサポートを迎えての「栗コーダーセクステット」、もう最高の演奏!音楽というものの楽しさとよろこびにあふれたライブ。
7月22日 Mio Fou、ジャック達、ミンガス @代官山晴れたら空に豆まいて
ミオフー×ジャック達でのアンコールの「Unicorn」、キハラさんと一色さんと博文さんのギターソロ回しに、うっとりと沈む。一色さんと博文さんって、キャラ大ちがいなくせして、どこか、似てるんだよな…。
さやかちゃんのバースデーライブをジャックがバッキング。いろんな意味でほんっとに楽しめたライブ。さやか詞・一色曲の「地図にない道」はおそるべき名曲だった。この組み合わせ、また観られるといいなーーー。
8月16日 Beaver Nelson & Scrappy Jud Newcomb @LIVE CAFE 弁天
これまたバックで夏秋さんが叩くので観に行ってみたライブ。アメリカ人ギタリスト×2と日本人リズム隊、という奇妙な組み合わせの4人が、Good Musicを奏でる。音楽って国境越えちゃうんだなあ、しなやかに。
この2バンドならそうなるだろうと予感はしていたものの、想像をはるかに超える破壊力のある演奏。ホントにおそろしい思いした…。それにしても好きなミュージシャンばっかりでどうしよう。あ、そうそう、4月からここまでのライブ、なんと夏秋さん9連発だった(笑)。そんなことあり得るんだー…(と、ヒトゴトのように)。
9月26日 Jason Falkner @Shibuya O-Nest
元ジェリーフィッシュのギタリスト、ジェイソン・フォークナー。曲はイイし、歌はうまいし、ギターはカッコイイし、イケメンだし…。こんな小さいハコで観られるなんて、嘘みたいだった。ちょっと夢の中のデキゴトのよう。
10月12日 ジャック達『HILAND』レコ発ライブ @吉祥寺MANDA-LA2
一色さんは「シディ発」って言ってたけど(笑)。待って待って待って待ってもう出ないかと思ったりもしつつそれでも待ったセカンドアルバム、やっと世に出て、そしてレコ発。もう、それだけで泣きそうなのに、この日のジャック達ったらカッコよすぎた…。罪な4人。
10月26日 メトロトロン20周年記念ライブ @渋谷CLUB QUATTRO
“Music from AUTREY”。よりによってグランドファーザーズが目の前でいきなり再結成されて、その場で崩れ落ちる。最後のギタリスト祭りは、ワタシ基準では「最高濃度」判定。ああ、シアワセ…。
振り返ってみたら、意外や、今年私が観に行ったインストアってこれだけだったな。博文さんと直枝さんのふたりは、どこにいて何をやっててもあんな調子。そして最高にやさぐれている。
今年も観られてよかったメトロファルス!サポート西村さんのギター、心底凄かった。来年4月もゼッタイ行くーーー!
デラックスなレコ発を経て、いつもどおりのたった4人のジャック達。この4人がステージに並ぶ、どっか心もとないような風景がやっぱり好き。4人すべてにマイクが立つ「全員コーラス」実現で、この日ジャック達は、私の中での「理想のバンド」の条件をすべてクリアしてしまった。
バンドスタイルの政風会、カッコよかったー。「Empty」終盤のジャム、直枝さんと鳥羽さんのギターソロバトルに悶える。好きだ…。
12月18日 ジャック達、トリコミ @吉祥寺MANDA-LA2
セカンド出たばっかりだというのに、サード(予定)からの曲を演奏しまくるこのバンドの無軌道なパッション!じつはピートさんと夏秋さんとで「計9針」なライブだった…。そして、「キャンセル」のキハラさんのギターソロは、なんだかヤバすぎて、もう…(涙)。
12月25日 ムーンライダーズ @渋谷CLUB QUATTRO
結局コレが私の2007年のライブ納めになったけど、最後に観られたのがこんなにいいライブでよかった。ひたすらヘヴィーにドライヴしていく重量級ライダーズサウンド、シビレるカッコよさ。「駅は今、朝の中」は、私へのクリスマスプレゼントだ(勝手に)!
と、こんな感じの2007年。今年はいろいろ事情があって、ライブ行く回数ぐっと減っちゃった。昨夜のシネマのレコ発にもとうとう行けないなんて、考えられない…けど、まあ、仕方ないね…。でも、「ライブ行けねー」とさんざんグチはこぼしたけど、こうして振り返ってみると、こっくりと濃いラインナップではあったかな。大好きなミュージシャンたちを、いろんな組み合わせでくり返し観る機会に恵まれた感じ。
だから、回数は去年より減っているものの、ベストライブを選ぼうと思うと、けっこう悩む。そんな中で何とかピックアップしてみる「2007年 マイ・ベスト・ライブ」は…。
1.ジャック達『HILAND』レコ発ライブ @吉祥寺MANDA-LA2(10/12)
デラックスなゲストを次々と内に迎え入れてなお、その演奏のすべてをまぎれもない「ジャック達の音」にしていたバンドの強靭さ。そして、ラストたった4人で放つ音の向こうにふっと浮かび上がる「ただのロックバンド」のどうしようもないほどのうつくしさ。その両方が、忘れられない。
2.栗コーダーカルテット @LIQUID ROOM ebisu(7/6)
音楽の楽しさ、の見本のようなライブ。そしてその楽しさが、じつは彼らのすさまじいまでの探求心とトライアルから生まれていることを考えるにつけ、そのロック魂にグッとくる。それにしても、栗コーダー+サポート2名の楽器の演奏し倒しっぷり、見事のひとことだったなー。
3.メトロトロン20周年記念ライブ @渋谷CLUB QUATTRO(10/26)
基本的にお祭り的なイベントライブよりも、現在とギリギリの格闘をしてるようなレギュラーなライブのほうが好き。でも、このライブはふつうの逆で、名称こそ「20周年記念」だけど、そこに後ろ向きな視線はひとつもなく、中味はおそろしく現在進行形の音ばかりだった。グランドファーザーズまで…。
いい音楽、いい演奏に心震わせたかったら、やっぱり自分から出合いに行かなくちゃね。と、基本的にはいつでも思うのだ。現実と折り合い付けつつ、ちょっとワガママになれるとこはなって、でもやはり謙虚さは忘れずに(笑)、来年もがんばってみよー。
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